2017年01月14日
納骨の際にいう、箸渡しとは、拾骨の作法で、骨上げの際に箸でつまんだ遺骨を、順に渡して骨壺に収めることです。木と竹を組み合わせたものを使います。二人一組になって一つの遺骨をはさみ、骨壷の中入れてゆきます二人同時に一つの骨をつまむようにして行うこともあります。男女でペアになり、男性が左を、女性が右を同時に拾い上げるという方法もあるなど、地方によってさまざまな違いやマナーがあります。宗旨宗派によっては、火葬場職員に任せて、この儀式を行わないこともあります。この世とあの世の間には三途の川があり、その橋渡しをするという意味が込められており、二つの音が同音であることに由来があります。
語呂合わせで行なっているのなら迷信ではという考え方もあるようですが、二人一組になって小さい骨をはさみあげる作業には、神経を集中し、慎重に行なうことが要求されますので、自然と大切に扱うようになり、遺骨を丁寧に扱う方法としては、良いのではないかと言われています。そして三途の川を無事に渡ってほしいという気持ちを込めて行います。どこの骨を拾うのかは、立ち会う係員の指示に従いましょう。骨を拾う順番は地方によっても異なるので、葬祭業者に前もって確認しておきます。最後は、故人ともっとも縁の深い人が喉仏の骨を拾うことが多いようです。
手順は、火葬場で収骨を行う担当職員の指示に従います。収骨が終わると、喪主が位牌を持ち、他の家族で遺影や骨壺を持って収骨室を出て帰路につきます。また、食事をする際のタブーとして、嫌いばし、忌みばしという考え方があります。食べ物を箸で渡したり受け取ったりというマナーは、骨上げを強く連想させるため、タブーになっています。周囲にいる人に不快な感情を与えないためにあるのがマナーですからおはしの禁じ手にも気をつけましょう。
(参考)
葬儀のプロが教える葬儀の基礎
www.sogipro-kiso.org