2019年07月05日
葬儀ないし葬式は、死者を弔うために行われる厳粛な儀式です。遺族及び参列者は、厳粛な場に相応しく、黒の喪服を着用することになります。ただ、僧侶に関しては、青みを帯びた紫色の装束等を着用したりすることがあります。
仏教においては、肉食をしないのが一般的とされていますが、親鸞聖人が宗祖とされる一向宗(浄土真宗の別名で、親鸞は浄土宗の始祖の法然の弟子となります)においては、葬式の流儀は他の宗派と異なるところが在ります。
一向宗における、代表格とされる寺院の西本願寺(本願寺の通称となります)派では、葬式そのものは「阿弥陀如来を信じれば極楽浄土へ行ける儀式」とされており、世界文化遺産としても知られる、本願寺の唐門の色彩デザイン(まるで、極楽浄土を象徴するような外観)がそれを物語っているようです。
本願寺派では、分家となる大谷派と同様、授戒や引導は無く、清めの塩すら無いとされます。ただ、清めの塩は、一向宗以外では、しなければならない事となります。 本願寺派では、死去した場合は直ぐに極楽浄土へ行くというのが流儀となっています。
大谷派と同様に、戒名は法名となり、「死者は天国に行くのではなく、浄土に参られます」というのが当該宗派の僧侶の流儀になります。